ヘナは言わずと知れた白髪染めの植物ですが、白髪だけでなく様々な髪質の方に使っていただけるトリートメントでもあります。また、頭皮を健やかにし育毛が期待できるスキャルプケアにもお勧めです。
ヘナは様々なヘアケアの悩みを解決に役立つと思われますが、すべて個人差があります。髪質も悩みも十人十色。
あなたの髪でヘナがどのようになるか、『ヘナ髪色見本市』でご覧ください。ヘナを専門に扱う美容師として積んだ経験を基に、図と画像付きで分かりやすく解説しています。
和名では指甲花もしくはツマクレナイノキと言われています。植物学名はLawsonia Inermisといい、Lawsonという赤色染料が皮膚や爪、髪の毛を染めています。
原産は西アジア、モロッコ~インド周辺まで自生しています。イスラーム教徒やヒンドゥ教徒によってされるヘナタトゥ(インドではメヘンディと言います)はとても美しく、世界中で楽しまれるようになってきました。
古くはメソポタミア文明から現在に至るまで、さまざまな用途で使われてきました。初めは体を冷やす効果を得るために、後には赤く染まることが宗教上の儀式で重宝されるようになります。魔除けの植物とされ、枝をもつこと、メヘンディをすることがその意味を持ちます。ヒンドゥ教では吉祥の女神ラクシュミーが愛する植物とされているのはそのためです。
世界中に普及するヘナですが、まがい物も数多く出回っています。ヘナ=ナチュラルでオーガニックなものという暗黙の認識がまだまだありますが、大間違いです。産地で買い求めれば安心、というわけでもありません。
mendikaでお薦めしているヘナはインド、ラージャスターン産の有機栽培されたヘナです。世界的オーガニック認証ECOCERTを得ています。また生産からパッキングまで全ての工程が一つの会社で管理されています。生産者とパッキング工場、輸出会社が全て別会社ということの方が一般的なヘナ市場において、これは大変安心できるものです。
スーパーに並ぶ野菜でも、生産者まで特定できる商品がありますが、ヘナも同じように生産者の顔が見通せることが大事だと思っています。
生産工程も大事ですが、ヘナ粉末の品質はそれだけでは良い物と言えません。
上質なヘナを使ったヘナペーストには山芋のような粘りがあります。これが無い物は、古いか、ヘナに他の植物を混ぜて嵩増しした粗悪品の可能性があります。古い物は匂いが強く、粉の色が鶯色~黄土色に近づいてきます。水と混ぜた時にぼそぼそします。ヘナ:水=1:5で溶いた溶きにシャバシャバになるようだと、それは古い物と疑ってみる必要があるでしょう。
ヘナはお米のように、収穫は年1回が基本です。しかし、化学肥料を使い無理に成長促進させて年2~3回収穫しているものもあります。見た目では判断が付きにくいですが、細胞が肥大して大きく、密に詰まっていないはずです。トリートメント効果、染まり具合色々なことに影響が出る可能性は十分あります。
・100%ヘナのみの商品であること
・粉が鶯色をしていること
・ペーストを作ると粘りが出る事
・ペーストを1時間ほど置いてみて黒っぽく変化しない事
を見てみましょう。